親知らずについてよくある質問
Q1. 親知らずは必ず抜かなければならないのですか?
親知らずを抜歯する必要性の有無は、その親知らずの生え方によって変わってきます。
例えば、横向きや斜めに生えた親知らずは、歯茎の腫れやむし歯の原因になることから、痛みや腫れを生じた段階かその前に予防的に抜歯するのが一般的です。
しかし、親知らずが周囲の歯や歯ぐきに悪影響がないと考えられる場合は、すぐに抜かずに経過を見ることもあります。なので、親知らずがあるから必ず抜くとは限らないのです。
Q2. 親知らずを抜かないと、どのような悪影響がありますか?
先ほど既述したように、親知らずがまっすぐに生え、噛み合わせなどに問題がなく、周囲の歯に悪影響をあたえるリスクが低いのであれば急いで抜歯する必要はありません。
ただ、親知らずは20歳前後に一番奥に生えてくる歯であるため、歯ブラシなどを含めて健康な状態を維持するのは簡単ではありません。親知らずが生えているうえで起こりえる問題・悪影響は以下のことが挙げられます。
- むし歯
- 歯周病(炎症)
- かみ合わせ
Q3. 親知らずの抜歯後すぐに飲食しても大丈夫でしょうか?
当院では抜歯後すぐの飲食は原則控えていただくようにお伝えさせていただいています。
親知らずの抜歯処置は、十分に麻酔を効かせるために通常よりも多い量の薬液を使用します。したがって個人差はありますが抜歯後麻酔が切れるまではおおよそ2~3時間程度かかると思っていただきたいと思います。
麻酔が効いている間は感覚が痺れているので、抜歯後すぐに飲食すると温度感覚がわからなかったり、舌や頬の粘膜をうっかり噛んでしまうこともあります。
麻酔が効いたまま食事をしたら気づいたときには口の中が血まみれだった。という話を患者さんから聞いたことがあります。なので、麻酔が切れて感覚が十分に戻ってから飲食されるようにしてください。
Q4. 親知らず抜歯後、痛み止めは服用しても良いでしょうか?
痛み止めは服用して問題ありません。
親知らずの抜歯は、通常の抜歯よりも処置内容が複雑になる場合があります。親知らず周りの歯ぐきを切開したり、親知らずが比較的深い位置にある場合は周りの骨を一部削ったりするケースも出てきます。
処置中は麻酔を十分に効かせているので強く痛みを感じることはないのですが、抜歯後麻酔が切れてくると抜歯した部分が痛くなったり腫れてきたりします。
これは全て歯ぐきや骨が処置後治ろうとしている反応なので悪いことではないのですが、その痛みがつらい場合がありますので痛み止めと抗生剤のお薬は服用することをお願いしています。
Q5. 抜いた親知らずはどうするのですか?
周りの歯に悪影響を与えている場合や、むし歯や歯周病などでボロボロになってる場合の親知らずは、基本的に抜いたら終わりです。ただ、戦略的に親知らずを抜歯して活用する「歯牙移植」という治療法があります。
それは、親知らずよりも前にある歯(主に大臼歯)が何らかの原因で悪くなり抜歯が必要になった場合など、悪くなった歯を抜歯し、その後親知らずを抜歯して抜いた歯の場所に移植するという方法です。
これは入れ歯やインプラントなどの人工物を用いるのではなく、自身の歯を活用するためとても組織にとっては親和性の良い治療法となります。
ただ、この移植治療はすべてに適応される訳ではなく、良い条件がそろった場合にだけ適応できる方法ですので、事前に歯科医師と相談し、精密検査を行ったうえで検討される治療法になります。
親知らずの関連ページ
このページでは親知らずに関するよくある質問にお答えしていきました。お探しの回答はありましたでしょうか? これからも質問があった場合は随時このページをアップデートしていきます。
親知らずに関しての詳細ページもありますので、以下もご覧ください。