虫歯治療によくある質問

  • 虫歯治療によくある質問

Q1. 歯の溝が少し黒いのですが、これは虫歯ですか?

 

実際に診察してみないと正確には判断できませんが、歯の溝に沿って細く黒い線ができているような状態で穴が開いていなければそれは着色によるものの可能性が高いです。歯の溝はとても細く、タバコやコーヒー、お茶など飲食物などの色素が沈着して歯ブラシなどでは除去しきれず残ってしまう場合があります。着色だけで穴になってなければ歯の表面は溶けておらずむし歯にはなっていないのでそのまま経過をみていく形となります。

Q2. 麻酔の痛みに不安がありますが、配慮いただけますか?

甘いものがしみる場合には、①むし歯、もしくは②知覚過敏による可能性があります。

①むし歯の場合は、歯の表面に蓄積した歯垢(細菌の塊)から酸が発生し歯を溶かしています。むし歯が歯の表面にあるエナメル質に限局する状態であれば痛みを感じませんが、それよりも深いところにある象牙質に達すると痛みを感じやすくなります。やがて、虫歯が神経に近づくにつれ痛みが強くなっていきます。そのため、甘いもので痛みがある場合は気づかないうちにむし歯が神経の近くまで進行している可能性があります。

②知覚過敏の場合は、歯の表面を覆うエナメル質が何らかの原因で削れてしまい、その内側の象牙質が露出することで、神経に外からの刺激が伝わりやすくなり痛みを感じます。これは甘いものを食べたりしたときなどに痛みを感じることにつながります。なので、むし歯や歯の神経の炎症などがない場合にはこの知覚過敏の可能性が考えられます

症状だけではどちらかは判別できないので、症状が続く場合は早めに歯科医院を受診して診察してもらう必要があります。

Q3. 甘いものを食べると痛みます。これは虫歯ですか?

麻酔は患者さんが治療中に痛みでつらい思いをしないようにするために必要なものです。

当院は麻酔を行う際の痛みに対して最大限の配慮を行っております。 麻酔注射の針も、痛みを感じにくい極細の注射針を使用し、注入時に痛みが出ないように麻酔薬はあらかじめ人肌に温めておきます。さらにゆっくり時間をかけて注入していくことで、痛みをほとんど感じることなく麻酔を行うことができます。

Q4. 虫歯を放置すると、どのような影響がありますか?

むし歯は、むし歯菌が出す酸によって歯が溶け出すことで起こります。一度むし歯になって歯に穴ができてしまうと、自然に治ることはありません(穴が開く前の初期むし歯であれば適切なケアを続けることで抑制することはできます)。

むし歯が進行して穴が深くなっていくと、歯の中心にある神経に近づいていき歯の外からの刺激(温度刺激、物理的な刺激など)が伝わるようになると神経に炎症が起きて痛みが生じてきます。

炎症が強くなってくるとさらに強い痛みが出てきて何もしなくてもズキズキしてきます(自発痛)。ここまでくると痛み止めの薬を飲んでも効かないぐらい症状が強くなります。この状態で歯科医院に来ると、麻酔の効きが悪くなり治療中も痛みと戦わなければならない非常につらい状態になってしまう場合があります。

強い痛みを我慢し続けると、次第に痛みが和らいで症状が無くなってきます。これはむし歯が治ったのではなく、神経が壊死してしまい痛みの感覚がなくなってしまったために起こる状態です。神経が壊死してしまうと歯が弱ってしまい脆くなってしまいます。

それでもむし歯を放置し続けると、細菌感染が神経の中を通じて根の中、根の先の方にまで進んできます。そうなると今度は根の周囲、歯ぐき回りに膿が溜まります。ここまでくると歯ぐきが腫れたり、噛むと違和感を感じたりと再度痛みが出てきます。

最終的にむし歯により歯がボロボロになり、治療が困難になると歯を残すことが厳しくなり抜歯せざるおえなくなります。

その他にも歯や歯ぐきだけでなく周りの組織にも悪影響を及ぼす可能性がありますので、むし歯は放置せず早い段階での治療を受けることをお勧めします。

Q5. 虫歯は人にうつりますか?

はい、むし歯は人にうつります。むし歯は口腔内にいるむし歯菌による感染症です。したがって、風邪やインフルエンザなどと同じで人から人へとうつるものです。

ただ、咳やくしゃみで移るのではなく唾液を介してうつります。キスや食べ物の口移し、同じ食器を使ったり同じお皿の食べ物を家族で突っついたりすることでもむし歯菌はどんどん移動し、人の口の中に入っていきます。これは生活環境のなかの様々な場面で起こりえることです。

ですから、長い時間生活を共にする家族間での感染がほとんどになります。家族の人にむし歯が多くあったら、他の家族もむし歯リスクが高くなる可能性があります。むし歯菌をなくすことはできないので、いかにむし歯を防げる口腔内環境を作るかが大事になってきます。

Q6. 銀の詰め物だと虫歯が再発しやすいと聞いたのですが、本当ですか?

銀の詰め物や被せ物(銀歯)は、もともと国民皆保険制度のために最低限の歯の機能の回復ができる、安くて加工しやすい銀歯として以前生まれたものですが、最近はこの銀歯による悪影響もいろいろと注目されてきています。

その中の一つが「むし歯のリスクが高い」ということです。銀歯は歯とセメントでくっついているのですが、これがお口の中で時間が経ってくると劣化しセメントが流れ出てしまったり、歯との適合を悪くしてしまいます。

そのわずかな隙間にむし歯菌が入り込むことにより、詰め物や銀歯の中にむし歯が再発してしまうケースも珍しくありません。これを「二次う蝕(むし歯)」と言います。

銀歯の下のむし歯は気づきにくく、レントゲンでも確認しにくいため、発見が遅れ見つけたときには歯を大きく失うことにもつながりかねません。特に神経の無い歯に起きると、症状がないために気づいたときには歯を残せないほど悪化している場合もあります。二次う蝕によって再治療になってしまうと、さらにその歯の寿命を減らしてしまうリスクが非常に高くになります。

それに対して、セラミックなどの詰め物や被せ物は歯やセメントとの相性がよく、フィットが良いため銀歯に比べて再びむし歯になるリスクはかなり低くできます。詰め物や被せ物の治療の時は、歯の寿命や二次う蝕のリスクを考えてセラミックなどの材質を選択するのも一つの方法です。

虫歯の関連ページ

このページでは虫歯治療に関するよくある質問にお答えしていきました。お探しの回答はありましたでしょうか? これからも質問があった場合は随時このページをアップデートしていきます。

虫歯治療に関しての詳細ページもありますので、以下もご覧ください。